- 背中
- 2018-7-11
背中が臭いのは加齢臭の始まり?背中の臭いの原因と改善方法
脱いだ服の臭いを嗅いで「なんだか背中が臭いかも…」と感じたことはありませんか?
背中は自分で臭いにくい部分なので、なかなか自覚するのが難しいです。しかし、エレベーターやエスカレーターで後ろにいる人や、近くにいる人には気づかれてしまうことが多い部分です。
35歳を過ぎると、背中の臭いの原因が「汗をかいたから」だけではなく「加齢臭」である可能性があります。「加齢臭」は男性だけのものではありません。
女性もアラフォー世代になると、女性ホルモンが減少し始めます。そうすると、皮脂の分泌量が増えてしまい、男性ほどではなくとも加齢臭が発生しやすくなるのです。
ここでは、背中が臭くなる原因と改善方法、背中の臭い対策について詳しく紹介していきます。
「背中が臭い」原因は?
いつの間にかきつくなってしまった背中の臭い。「お風呂には毎日入ってるのに、なぜ臭くなってしまったの?」と思う人もいるのではないでしょうか。まずは、背中の臭くなるいくつかの原因を解説します。
①背中の無意識に皮脂と汗を放置している
背中やワキのあたりは汗腺が多く、手脚よりは汗や皮脂の分泌量が多い部分です。
皮脂とは、皮脂腺からの分泌される、脂肪などを含む油状の物質です。皮脂は、汗と混じり合って皮脂膜となり、皮ふ表面の水分の蒸発を防ぐ働きがあります。
このように、皮脂は肌の水分を保つために必要なのです。皮脂と汗そのものは、ほとんど無臭ですが、放置が原因で臭いの元になります。
背中にかいた汗を自分で拭くことは難しく、洗いにくい部分です。だからといって、そのままにしておくと、もともと皮膚にいる雑菌(皮膚常在菌)と、皮脂・汗・垢が作用し、酸化・分解され始めます。その際に、不快なくさいガスを放つので、背中の臭いがくさくなるといわれているのです。
②背中から「疲労臭」「ストレス臭」がしている
疲れが溜まり、過労状態になると肝機能が低下します。すると、体内のアンモニアの処理が滞ってしまいます。処理しきれなかったアンモニアは、血液に乗って全身を巡り体に広がり、汗に出てくるようになります。
普段は汗はほぼ無臭ですが、疲労によってアンモニアが含まれた汗は、「疲労臭」といわれるツンとした臭いがするといわれています。
また、ストレスが強いと、ホルモンの影響で皮脂腺の働きが活発になり、皮脂が増えます。同時にストレスは活性酸素を増やします。皮脂と活性化酸素が結びつき、皮脂が酸化して「ストレス臭」と呼ばれる体臭が発生します。ストレス臭の臭いは、加齢臭に似ているといわれています。
③背中にできた粉瘤(ふんりゅう)から臭い膿が出ている
「背中にニキビとは違うできものができた…」という方で、そのできものから臭い膿が出ている場合、粉瘤ができている可能性があります。
粉瘤を治すには、病院で抗生物質を使用したり、切り取る手術をする必要があります。背中にできたできものから、臭いにおいがするという方は、自己判断を避けて病院で受診するようにしましょう。
④脂臭い「加齢臭」が背中からしている
加齢臭は、40歳前後のから発生量が多くなる「ノネナール」という物質が原因です。「ノネナール」は、皮脂腺の中にあるパルミトレイン酸や過酸化脂質が皮脂と結合して、分解・酸化すると発生するといわれています。
この加齢臭は「腐った油の臭い」、「ロウソクのにおい」などと表現され、自分ではなかなか気づきにくく、すぐそばにいる人には気づかれてしまう脂臭いにおいです。
「でも、加齢臭って、耳の後ろや首のあたりからするんじゃないの?」と思っていませんか?
実は、加齢臭は背中から一番臭うともいわれます。背中は、汗をかきやすくお腹や手足よりも皮脂腺が多いうえに、洗いにくい部分です。それゆえに、加齢臭の原因であるノネナールが繁殖しやすい環境にあるのです。
背中が臭い原因のひとつ「加齢臭」は女性からも臭う!?
「加齢臭っておじさんのものでしょ⁈」と思っていませんか?加齢臭は、男性だけのものではありません。
確かに、男性は女性よりも皮脂量が多いので、不快な臭いが強くなりがちです。しかし、女性も35歳を過ぎると、皮脂の分泌量を抑えていた女性ホルモンが減少し始め、若い頃よりは加齢臭が発生しやすくなります。
さらに、女性ホルモンの問題だけではなく、若い頃は体内で抗酸化物質の働きによって、臭いの原因になる脂肪の酸化を防いでくれます。しかし、40歳を過ぎる頃にはその働きが弱まり、加齢臭がきつくなるといわれています。
「背中が臭い」原因を改善する方法
背中の体臭を改善するためには、毎日のケアと加齢臭対策が必要です。ここからは、背中の臭いを改善する具体的な方法と、臭い対策についてご紹介します。
①汗をかいたらこまめに拭く
背中の汗の放置が臭いの原因になってしまう前に、タオルやハンカチで汗をかいたら背中をこまめに拭くようにしましょう。
些細なことに思えるかもしれませんが、汗をかいても背中はそのままにしている人も多いのではないでしょうか。
汗を拭くタオルは、お手洗いに使うハンカチと併用するのではなく、清潔なタオルを別で常に持ち歩くようにするようにしましょう。
背中は自分では見えない部分なので、汗をかいていても気づかないこともあります。汗をかきやす人は、汗のせいでTシャツやYシャツの背中の色が変わっていることも。暑い季節は、特に注意が必要です。
②柔らかな素材のタオルで背中を優しく洗う
体は、硬い素材のタオルでゴシゴシと洗ってはいけません。強く洗いすぎると皮膚にとって良い働きをしてくれる菌(善玉菌)もほとんど洗い流してしまい、悪玉菌が増植してしまうことになります。
そうすると、皮膚が乾燥するうえに、体臭が悪化するといわれています。背中以外の部分は、手で洗うくらいでも充分なのですが、背中は手が届きにくく、洗い残しが出てきてしまいます。
背中の洗い残しを防ぐ、おすすめの背中の洗い方は、柔らかい素材の絹や綿のタオルで、充分に泡をたてて優しく洗うことです。タオルで洗うのではなく、泡でなでるように背中を綺麗していくイメージで洗うと良いです。そうすることで、洗いすぎを防ぐことができます。
③石鹸を体に残さないようにしっかり流す
ボディーソープや石鹸の流し残しがあると、背中の毛穴に汚れが詰まったままになったり、石鹸の界面活性剤という成分が背中に残ったりしたままになります。
そうすると、せっかく丁寧に体を洗っても、残った界面活性剤が肌を刺激して、肌荒れや臭いの原因になってしまうことがあるのです。
ボディーソープや石鹸で体を洗った後は、シャワーでざっと洗い流すだけではなく、手で背中をなでるようにしながら流すと流し残しをより減らすことができます。
また、体を洗った後に頭を洗っている人は、洗う順番を頭からにすると、シャンプーやリンスの流し残しが背中に残るのが軽減できます。頭から顔、体の順番で洗うのがおすすめです。
④服の下に汗対策インナーを着る
最近では、吸収性と速乾性に優れた下着が多く発売されています。脇や背中の汗を吸収してくれるだけではなく、臭いを防いでくれる下着もあるようです。
逆に、素材がポリエステルの下着や服を着ると、服が水分を溜め込んで、雑菌が繁殖しやすい環境になってしまうので避けた方がいいです。
背中の臭い対策ついては、下記の記事でも詳しく解説しています。デオドラント製品で一時的に臭いを消すのではなく、しっかり臭いの元を軽減する改善方法を紹介しています。
まとめ
背中の臭いは、汗をかいたあと放置して発生している一時的なものだけではありません。40代を目前にすると、男性ほどではなくとも、女性も背中からする加齢臭にも気を付けなくてはいけません。
今回紹介したような、背中のケアに重点を置いた習慣や入浴方法で臭いの改善を計り、エレベーターで真後ろに人がいても、不安にならないようになりたいですね。
体臭研究員
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