- 口臭
- 2018-6-6
あなたの口臭の原因は?驚くほど多様な口臭の種類。
自分の口臭が気になることがありますか?もし自分でも臭いと感じるならば、周囲にも気づかれている可能性はぐんと高まります。
そして、一度「臭っているかも」と思うと、話したい相手と不自然に距離をおいてしまったり、話し方もぎこちなくなってしまったり・・・
口臭の悩みは、大切な人間関係や楽しい時間をあなたの人生から奪いかねません。
暗い気持ちになる前に、まず原因を知りましょう。自分の口臭の原因がわかれば、対策の仕方もわかってきます。自分がどんな口臭を出しているのか、自分の口臭の原因が何なのか探ってみましょう。
口臭の種類
口臭とは呼気から出るニオイのことで、その原因は様々です。日本口臭学会によって分類された「生理的口臭」と「病的口臭」に属する口臭の種類は以下の通りです。
生理的口臭
①一般的な生理的口臭
例)加齢性口臭、起床時口臭、空腹時口臭、緊張時口臭、疲労時口臭など
②ホルモンの変調などによる生理的口臭
例)妊娠時口臭、月経時口臭、思春期口臭、更年期口臭など
③思考物・飲食物・薬物による生理的口臭
例)ニンニク、アルコール、薬物(活性型ビタミン剤)など
病的(器質的・身体的)口臭
①歯科口腔領域の疾患
例)歯周炎、歯肉炎、口腔粘膜の炎症、舌苔、悪性腫瘍など
②耳鼻咽喉科領域の疾患
例)副鼻腔園、咽頭・喉頭の炎症、悪性腫瘍など
③全身(内科)疾患
例)糖尿病(アセトン臭)、肝疾患(アミン臭)、腎疾患(アンモニア臭)など
じつにさまざまな原因で口臭が発生していることがわかりますね。また、生理的口臭は誰にでも起こりうると言う事を覚えておきましょう。
口臭がくさくなるしくみ
口臭にはさまざまな原因があることがわかりましたが、じつはそのニオイが発生するしくみも原因によって異なります。あなたが気になっている口臭は、いったいどのようにつくられているのでしょう。しくみを理解することは、ニオイを根本から解決する対策を知るための第一歩です。
【生理的口臭】が発生するしくみ
健康な人が、食生活や身体のバランスを崩した時に一時的に発生する口臭を言います。口腔内で発生するガスのニオイと、内蔵の働きによって肺から排出される呼気ガスのニオイがあります。
①口の中のニオイ
口臭と唾液は密接な関係にあります。人は唾液を絶えず分泌することで口の中の常在菌を流動させ自浄しているのです。ですから、空腹時や緊張時、ストレスの影響で唾液分泌が正常に行われなくなると口臭が出やすくなってしまいます。
朝起きてすぐの口が臭うのも、唾液の分泌が抑えられる就寝中に口の中の常在菌が増殖するからなのです。
胃が悪い時、口臭が強くなっていると感じることはありませんか?胃などの消化器官の不調は唾液の分泌に影響するため、口の中が乾燥して口臭が強くなっているのです。
もちろん、口腔内の環境悪化はニオイのもとです。不十分な歯磨きで歯と歯茎の隙間に残った食べ物のカスは細菌の栄養素となります。このとき、細菌の分解作用によってニオイが発生します。
②呼気のニオイ
健康な人でも、飲食物や服用している薬などの影響で呼気にニオイが出ます。
最もわかりやすい例はニンニクやアルコールです。そのものにニオイがなくても、体内で分解・吸収される代謝の過程で生まれるニオイ成分が血液とともに肺に運ばれ、そこで呼気に混じって排出されるのです。
【病的(器質的・身体的)口臭】が発生するしくみ
①口の中のニオイ
口腔内の環境悪化が進むと、歯垢は歯石に、細菌が作り出す酸で溶かされた歯は虫歯になり、独特のニオイを発します。歯肉炎や歯周病も悪臭の元です。深くなった歯周ポケットや虫歯でできた穴には強いニオイを発生させる細菌が増殖し、歯肉炎による出血を細菌が分解する際に発生させるニオイも強烈です。
②呼気のニオイ
内蔵疾患も呼気ガスの原因になります。糖尿病はアセトン臭のが、肝不全ではアンモニア臭が呼気に交じることがわかっています。その他にも腎不全、腸閉塞、アレルギー疾患などでも呼気に影響が出ます。しかし、これらの口臭が強く出るのは該当疾患が重篤である場合がほとんどです。
生臭いニオイや酸っぱい臭いは何が原因?ニオイでわかる口臭の原因
口臭の発生しくみを探ってみると、その原因も様々であることがわかりました。では、自分が一体どんなニオイを出しているのか気になりませんか?
酸っぱいニオイ、どぶ臭いニオイ、生臭いニオイ・・・口からそんなニオイが出ているなんて信じたくありませんが、実はニオイからおおまかな原因を知ることもできるのです。
①イオウのようなニオイ・・・虫歯などによる口内細菌の増殖
②腐った肉のようなニオイ・・・歯肉炎・口内炎・歯槽膿漏など口腔内の病気、または蓄膿や扁桃腺など、鼻・のどの病気
③腐った卵のようなニオイ・・・胃炎・胃潰瘍など胃腸の状態の悪化、病気
④カビ臭いニオイ・・・肺機能・肝機能の低下、それらに関する病気
⑤甘酸っぱいニオイ・・・過激なダイエット、または糖尿病などからくる代謝異常
自分のニオイはなかなか把握しにくいですよね。よくわからないときは、強すぎないアロマなど一度クリーンな芳香を嗅いで嗅覚をリセットするといいでしょう。感覚に意識を集中しながら口臭を確認してみましょう。
気にしすぎも良くありませんが、ニオイの変化を敏感に感じ取ることで、自分や大切な人の病気を知るきっかけになるかもしれません。
健康な人の口臭の原因は、ほとんどが唾液分泌異常
唾液は常に流動することで雑菌を薄め、口の中を自浄しています。
「歯磨きをきちんとしていない」「虫歯や歯周病を治療せずに放置している」といった、極端な口腔内の不衛生を除けば、健康な人の口臭が出てしまう原因はほとんどが唾液分泌異常です。
では、どんな時に唾液の分泌が抑えられてしまうのでしょう。
- 起床時
- 喫煙時や喫煙後
- 緊張、ストレスを感じているとき
- 空腹時、またはダイエット中
- 口内乾燥の副作用がある薬を服用しているとき
- 思春期や更年期など、自律神経が乱れやすくなっているとき
唾液分泌は、些細な心の動きにも影響されてしまいます。口が乾燥すると唾液もねばねばしているように感じられますが、そんなときは雑菌の数も増えていると自覚しましょう。
口臭が酷くなるのは、雑菌のエサがあるから
唾液分泌が抑えられることで口臭が出てしまうのはある程度仕方のないことです。しかし、そこでその口臭をさらに強くしてしまうのはやはり口腔内の衛生状態。自分でも気づかないうちに雑菌にエサを与えてしまっているかもしれません。
歯垢
食べた後すぐは咀嚼で唾液が分泌されているので意外と臭いません。でも食べ物のカスが歯に残ってしまっていることでニオイます。食べカスが歯垢となり、口の中の雑菌のエサになっているからです。
舌苔
また、見落としがちなのが舌の衛生状態。しかし舌そのものが臭っているのではありません。
誰にでも必ず舌の表面に白い「舌苔」というものが薄く存在します。ただ、口腔環境が悪くなると舌にも汚れが付着しやすくなり「舌苔」が分厚くなってしまします。舌の上の唾液層が円滑に流動しないのが原因です。
虫歯
雑菌が出す酸によって歯が溶けてしまう虫歯は、その過程だけでなく溶けてできた凸凹に歯垢が溜まりやすくなることでさらに雑菌のエサを増やします。
出血
歯槽膿漏や歯肉炎、口内炎などの出血は、新たな雑菌のエサです。
差し歯や矯正器具
差し歯や矯正器具は口腔内の異物です。食べカスが付着しないよう清潔にしておかないと雑菌の巣になってしまいます。
それぞれのケースに応じた対策をしましょう
もし病気が疑われるならば、専門の医師に診てもらうことでまず健康を回復しなければなりません。
しかし、健康な人の口臭は、原因を知ってケースに応じた対策をすることで、ある程度コントロールできます。
臭いのでは・・・と気になったら、まずできることを試してみましょう。
口臭対策に関する詳しい記事は以下のリンクから。今すぐチェックしてみましょう!
まとめ
口臭を解消するには健やかな身体と唾液分泌がカギ。じつは意外なことにストレスや緊張など精神的なストレスが影響を与えることも分かりました。
自分に当てはまる原因をみつけて、適切な対策を心がければきっと口臭の悩みは消えます。
また、歯医者は痛みが出るまでなかなか行かない場所ですが、歯周病は静かに進行するもの。
定期的に訪れて口臭の元がないかチェックしてもらいましょう。
ゆこまる
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